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フリースタイル世界選手権

MOGUL(SKI)
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 オラがお菓子の国で、テンパってひーひー言っている頃、リステルでフリースタイル世界選手権が行なわれていたのだ。速報で、上村愛子が優勝したのは知っていたが、めでたい事なのでメモ。
上村愛子、トップで決勝へ フリースタイル世界選手権より一部引用
29選手で争われた女子予選では、初優勝を狙う上村愛子(北野建設)が22.31点で首位。里谷多英(フジテレビ)は5位、伊藤みき(中京大)も6位で通過し、上位16人による午後の決勝に進んだ。高校3年の村田愛里咲(北海道尚志学園高)は第1エアの後にバランスを崩し、19位で予選落ちした。
 男子予選は西伸幸(白馬ク)が5位、尾崎快(早大)が7位、附田雄剛(リステル)が15位で通過し決勝へ。上野修(リステル)は予選落ちした。
上村愛子、日本勢初の「金」 フリースタイル世界選手権より一部引用
女子の上村(うえむら)愛子(29)=北野建設=がスピード感あふれる滑りで初優勝を果たした。この大会での日本選手の優勝は全種目を通じて初。
 上村愛子の話 「大きな大会で予選も決勝もいい滑りをするのが課題だったので、それができてうれしい。泣きそうになりました。攻めきった滑りができた。1年後の五輪でも、また、同じ気持ちで頑張りたい」
上村、驚異のタイム 戦う姿勢、重圧はねのけたより全文引用
 決勝のスタート地点。ヤンネ・ラハテラ・コーチからささやかれた。「頭の先からつま先まで戦っていけ」
 上村が「ターン技術は世界一」と心酔するソルトレーク五輪男子モーグル金メダリストの言葉だから、素直に聞ける。恐怖心は消え、「落ちていくスピードに体を乗せていく感覚」(上村)で世界一難しいと言われる猪苗代のコブ斜面を疾走した。優勝を確信したのだろう。ゴール手前で、もうジャンプして両手を挙げ、喜びを発散させた。
 ターン、エア、スピードの3要素ですべて1位の24.71点。なかでも、27秒07のタイムは、女子では驚異的だ。
 自称「小心者」。過去3度の五輪はあと少しで表彰台に届かなかった。「大きな大会で勝てなかった今までの自分は、失敗したらどうしようと大切なときに考えてしまった。未熟だった」
 今は違う。2季前から指導を仰ぐラハテラ・コーチは楽天家。自分の弱い気持ちを吐露すると、「なんでお前がナーバスになるんだ」と心配を吹き飛ばしてくれる。技術面に加え、臨床心理のカウンセリング能力も一流なのだ。
 昨季のW杯種目別女王、自国開催という重圧をはねのけての栄冠に価値がある。「すごい緊張だったけど、五輪の緊張感をちょっと練習できたかな」。五輪を来年に控え、大舞台に強い上村の誕生だ。
 ハイルらライバルは、暴走と紙一重でレースの高速化を促進する上村に警戒感を募らせる。当の本人は、まだ限界だと思っていない。「もっとスピードを求めていきたい。私の中での男らしい滑りをできるように」。理想と仰ぐ師匠の滑りを追い求めていく。
伊藤、4位に悔し涙 フリースタイルスキーより全文引用
 女子の伊藤は最終滑走の上村に抜かれて4位に落ち、あと一歩でバンクーバー五輪内定を逃した。
 「もっとスピードが必要ですね」。反省点は明確だった。29秒60のタイムは10位以内で一番遅い。正確なスキー操作は評価が高い。今季は直前のW杯で3位になり、予選落ちはゼロと安定感は抜群。攻撃性が加われば、表彰台を常に狙える位置まできている。
 ゴール後はしばし悔し涙を流していたが、報道陣の前ではいつもの笑顔が戻り、「明日に向けて集中したい。せっかくの日本開催の世界選手権なので皆さんの前で良い滑りができるように」と気持ちを切り替えていた。
■里谷失速9位
里谷多英 予選5位も、決勝は第2エア後に乱れ9位。「いつも詰めが甘いんで、もうちょっと大人になる。明日は32歳の気合をみせる」
速さ突出、相手自滅 デュアルモーグル・上村より全文引用
 上村は予選で安全策はとらず、あえて1位を狙った。
 2人が同時に滑るデュアルモーグルは2本のコースのうち、予選順位の高い選手にコース選択権がある。「予選で良くないと大変。1位で通過してずっと同じコースで滑りたい」。唯一の28秒台でターン、エア、スピードの3要素で前日に続きすべてトップ。
 決勝トーナメントは前日の興奮、疲労も影響し、「精神的にギリギリで体力的にもきつかった。雪が軟らかくてミスも多かった」。それでも、対戦相手が上村の速さを過剰に意識し、ミスで次々と自滅。伊藤との決勝でもスピードの差が勝敗を分けた。
 世界選手権2冠のタイトルを持ち、来年のバンクーバー五輪に臨む。「勲章」は重圧にもなりがちだが、「去年のW杯総合優勝が五輪に向けていい勉強になった。最初はチャンピオンらしくしなきゃいけないのかなと思ったけど、私は私でいいんだと」。自然に振る舞える女王である。
■伊藤2位 コツコツ総合力、里谷破る
 伊藤は雑念を振り払った。勝てば、五輪内定が決まる女子準決勝。しかも、長野五輪金の里谷との日本人対決だ。
 「隣が誰でも自分の滑りを心がけた」。11歳上の先輩に20—15で勝ち、W杯でも経験のない2位以上が確定した。
 上村の活躍に隠れ、脚光を浴びることは少なかったが、今季はW杯で予選落ちがゼロと着実に力をつけてきた。口癖は「私は地味なタイプなので、一歩ずつ頑張ります」。
 そんな伊藤が今大会前、面白い自己分析をしてくれた。
 「私のスキーは定食。バランスがいい。定食はごはんだけだとおいしくないけど、全部食べるとおいしい」。エア、スピードなどが傑出しているわけではない。でも、総合力なら世界と張り合える。直前のW杯で自己最高の3位に入り、彼女の中に自信が膨らんできたのが感じ取れた。
 前日のモーグルは4位で五輪切符を逃し、悔し涙に暮れた。「100%落ち込まないように。次のレースに絶対につながる」。気持ちを切り替え、うれし涙に変えた。
 決勝では上村のスピードに競り負けた。「スピードは私の課題。でも速く滑るためにターンを根底から学びたい。エアもターンも上げたい」。自ら「定食」に例えたように、五輪までにまんべんなくうまくなることを誓った。
■里谷4位、内定逃す
 里谷が女子3位決定戦でW杯種目別1位のカーニー(米)に17—18で敗れた。ほんのわずかの差で五輪内定を逃した。「3位以内なら五輪内定、は頭にあったけどしょうがない。私はいつもギリギリで頑張っていくタイプ。バンクーバーのチームに入れるよう、一層努力します」。32歳になった長野五輪金メダリストは、5大会連続の五輪出場を目標に掲げた。
■「第3の男」西、男子2位
 西は一夜ではい上がった。「泣いちゃいそうです」。前日のモーグルは4位。わずか0.04点差で逃した五輪内定の座を、デュアルモーグルでつかみ取った。
 川崎市出身、23歳。中学生のころ通った千葉の屋内スキー場・ザウス(今は閉鎖)で「コブを滑る人たちが格好良くて、あこがれた」。長野・白馬高にスキー留学。03年には世界ジュニア選手権を制した。
 「(前日の)悔しさをしまい込んで、目の前のコースだけに集中した」。決勝トーナメントでは1回戦から準決勝までの3試合すべてで、対戦相手が大きなミスを犯すという運もあった。決勝では、今季のW杯種目別1位のビロドーに挑み、敗れたもののゴールタイムでは上回った。「ここの難コースにはいつも泣かされてきたけど、今回は味方に出来ました」
 女子に比べ、注目度で劣る男子。その中でも附田、上野修の陰に隠れていた「第3の男」が輝きを放った。
 西君が、シングル4位デュアル2位!おめでとう!西パパも大喜びだろうな♪

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